保健福祉学部現代福祉学科Department of
Contemporary
Welfare Science

現代福祉学科 研究紹介

 

若林 美佐子(わかばやし みさこ)

 

【こんな研究をしています】

私は介護福祉現場で働く介護職員や看護師の腰痛予防に関する研究をしいます。介護には、「重労働」というイメージがあると思います。確かに寝たきりや障がいのある方の介護には、体を支えたり抱えたりすることが不可欠で、それに伴い腰痛を発症する人もいます。しかし、正しい知識と技術を習得し、福祉用具や介護ロボットを活用することで腰痛は防げます。有効な腰痛予防方法が組織的、継続的に普及しない原因を、介護教育内容や介護職や要介護のインタビューから分析し、解決に必要な方策を探求しています。
またこれとは別に、造形の専門家と高齢者のリラクゼーション玩具を共同開発しています。(写真①②③)。岡山県産材を有効活用して、撫でたりさすったりしながら、木材のもつ成分の効果により脳がリラックスした状態になることを期待したもので、実際に玩具に触れる前後で唾液に含まれるアミラーゼ値を測定し、ストレスが緩和したことが実証できました。今後はこの玩具で複数の人が交流し、他者とのつながりを喜びにできるようなプログラムの開発に取り組んでいきたいと思っています。

リラクゼーション玩具 リラクゼーション玩具 リラクゼーション玩具

 

【キーワード】

腰痛予防、ノーリフティングケア、介護ロボット、アクティビティケア

 

【受験生・在学生にひとこと】

自分自身がこの世でかけがえのない唯一無二の大切な存在だと思えたとき、人ははじめて他者のことを心から思いやることができます。それはすなわち他者も自分と同じ大切な存在であることを知るからです。人は必ず歳を重ね、老いて死を迎えます。皆に平等に与えられた宿命です。介護は他人事ではなく、自分自身の問題です。誰かが犠牲になってするものでも、させるものでもありません。未来の介護について一緒に考えていきましょう。