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造形デザイン学科の3つのポリシー(令和2年度以前入学者)

教育研究上の目的(人材養成に関する目的)

知性と感性の融合による発想と表現を生みだす視点から、人間社会の資源を活用した視覚、モノ、空間の構成などの創案にとりくみ、新たな文化的価値の提案に向けて社会参加できる造形デザイナーを育成する。

3つのポリシー

① ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

造形デザイン学科では、共通教育に加えて、ビジュアルデザイン領域あるいは造形デザイン領域における専門教育により、これらの関係性を知識・技能の修得を通じて学ぶことで、地域社会・国際社会の持続的発展のために、その能力を長きにわたって発揮できる、デザイナー・造形スペシャリスト等の実務担当者の育成を目指しています。
したがって、本学科では次の能力を身に付け、かつ卒業の要件を満たした者に学位を授与します。

【教養・多面的思考力】
人間性を尊ぶ姿勢を学び、社会人としての基礎的教養を身につけ、幅広い視点の獲得により多面的に思考できる。
【倫理観】
デザイナーに求められる高い倫理観を身に付けている。
【異文化理解・コミュニケーション力】
日本語による記述力、口頭発表力、企画提案力、作品提案等を通じたコミュニケーション力、外国語によるコミュニケーション能力及びグローバルな視点を身に付けている。
【地域でのコミュニケーション力・企画提案力】
地域におけるコミュニケーション力と専門性を生かした企画提案力を身に付けている。
【専門性1】
デザイン基礎に関する知識・技能とそれらを応用できる能力を身に付けている。
【専門性2】
ビジュアルデザイン領域及び造形デザイン領域に求められる知識・技能を有し、それらを柔軟に活用することができる。
【専門性3】
ビジュアルデザイン領域及び造形デザイン領域に求められる知識・技能を活用し、学術文化や産業の振興を念頭に、社会の課題に取り組む研究能力や実務能力を有している。
【行動力・課題解決力】
持続的な発展・開発、少子高齢化への対策などの社会の要請に対し、デザインによる新たな視点や文化的価値の創造力を活かし、実効性を伴う問題提起ならびに問題解決策の提案ができる。
【生涯学習力】
地域の文化や技術の持続的発展と裾野の広がりに関心をもち、新しい知識や価値観を継続的に学修、吸収する態度を身に付け、自律的に活動できる。

② カリキュラム・ポリシー(教育課程編成・実施の方針)

造形デザイン学科では、入学者受入方針に沿い、かつ学位授与の方針に掲げる人材を育成するため、次のような専門教育課程を編成しています。

【導入教育】
修学基礎に関する共通教育科目により、大学での学びについての理解を深めます。
【教養・多面的思考力】
自然科学、人文・社会科学、健康科学及び社会連携に関する幅広い共通教育科目により、多面的な視点と社会的な良識を持って考える能力を養成します。また、日本語の文章作法について、ストーリーづくりの基礎として学びます。さらに社会連携に関する共通教育科目では、地域社会との協働意識を養います。
【倫理観】
フレッシュマンセミナーを通じて、現場のデザイナーによる講義に触れることで、職業人としての良識及び倫理観を培います。また、専門教育において知的財産権などの講義により、デザイナーに求められる規範意識を養います。
【異文化理解・コミュニケーション力1】
語学国際に関する共通教育科目により、外国語によるコミュニケーション能力及びグローバルな視点を養います。
【異文化理解・コミュニケーション力2】
専門教育における各演習科目のプレゼンテーションや海外協定校とのワークショップ及び卒業研究の発表会を通じて、日本語による記述力、口頭発表力、企画提案力、作品等を通じたコミュニケーション力を養います。
【地域でのコミュニケーション力・企画提案力】
「岡山創生学」等の社会連携科目や専門科目により、地域が果たす役割を考え、地域の課題を発見し、その解決に向けた方策を自ら考え、専門的知識を活用して、地域と協働する能力を養います。
【専門性1】
1年次は、「学部基礎教育科目」や「学科専門教育科目」でデザイン史や色彩学などのデザイン理論やデザイン基礎演習を幅広く学び、デザイン基礎に関する知識・技能を養います。なお、造形デザイン学科生に求められる、造形力・構成力・コミュニケーション力の基礎として、平面構成、立体構成、空間造形ならびにメディアコミュニケーションについて学びます。
【専門性2】
2年次より「領域専門教育科目」が加わり、学生は「ビジュアルデザイン領域」あるいは「造形デザイン領域」何れかの専門科目を新たに履修します。これにより、各領域の学びを深化させ、デザイン基礎技能、発想力、問題発見力、問題解決力としての企画・提案力等の獲得を目指します。
・ ビジュアルデザイン領域では、グラフィック・写真・映像・CG・Webなど様々な分野を組み合わせ社会のニーズを意識しながらビジュアルデザインを学修すると共に、デザインビジネス展開のための企画提案を行います。
・ 造形デザイン領域では、木工・陶磁・染織・印刷などの伝統文化に新しい発想を組み入れ、芸術性の高い造形の可能性を探ってゆくと共に、立体・空間・メディア等の特性を活かし生活文化に貢献できる企画提案を行います。
3年次以降は、領域専門科目の履修を中心に、より深くデザイン専門知識や技能を修得していきます。また、デザイン事務所や企業等での実務経験の機会となる「インターンシップ」や卒業生および社会で活躍するデザイン専門家を招聘した特別講義等により、キャリア形成に対する意識を高め卒業後の進路を明確化させ、実社会に通用する力を養ってゆきます。また各領域においては、ポートフォリオの作成をうながし、進路に応じたアドバイスを受けます。
【専門性3】
4年次では、各領域で学んだ専門知識と技能を活かし、自ら発見した課題解決のために1年間を費やし「卒業研究」を履修します。卒業研究では、学科全教員の参加する中間・最終の2度の発表と指導を経て、卒業作品ならびに卒業研究ノートを作成します。作品は展覧会形式にて学外で発表され、自己の研究成果を社会に発信し、評価を得る機会としています。
【行動力・課題解決力】
演習や正課外において、各種コンペ、地域ならびに国際交流の機会を活かし、作品発表やワークショップにチャレンジするとともに、学外者から与えられた課題や自ら発見した課題に取り組み、課題解決力を養います。
【生涯学習力】
体系的なカリキュラムにより4年間で系統的に修得したデザイン学に関する広範囲な分野の専門的知識を基礎として、常に進展する技術やデザインの価値を見極め、自主的・継続的に学習し、自身の活動に活かすことができる能力・態度を養います。また「インターンシップ」や卒業生および社会で活躍するデザイン専門家を招聘した特別講義等により、継続的な研鑽の必要性を学びます。

③ アドミッション・ポリシー(入学者受入の方針)

【人材育成像及び求める学生像】
造形デザイン学科では、デザインによって地域特性を考慮した問題及びグローバルな視点で課題解決に取組み、人間・社会・自然の関係性に十分配慮し、社会に貢献できるデザイナー及び造形のスペシャリストの育成を目指しています。
したがって、求める学生像は次のとおりです。

● 自己の将来像、職業人像をビジュアルデザイナー、造形デザイナーあるいは関連の職種に求め、そのための自己研鑽により、自己実現に向けて挑戦し続けることのできる学生
● 豊かな人間性と美を見極める感性、柔軟で論理的な思考力及び社会に企画提案できるデザインマネジメント力を身に付けたいと考える学生
● 諸科学の知識や技能の学びを通じて、知性と感性を融合させ、造形デザイン諸分野に必要なデザイン発想力や平面、映像、立体、空間等の造形技術力ならびに表現力を身に付けたい学生
● 社会における課題を洞察し、ビジュアルコミュニケーションデザインを解決策として考案し、企画提案力及び企画展開のマネジメント力を身に付けたい学生、または、アートとクラフトの融合分野において解決策を考案し、企画提案力及び企画展開のマネジメント力を身に付け、生活文化の価値を創造したいと考える学生
● 日本語による記述力、口頭発表力、企画提案力、作品等を通じたコミュニケーション能力、ならびに外国語によるコミュニケーション能力及びグローバルな視点を身に付け、多様な人々との協働により地域や国際社会に貢献したいと考える学生

入学者選抜の基本方針

造形デザイン学科では、一般入試(前期日程)、特別入試(推薦入試など)を実施し、複数の入学者選抜方式によって多様な人材を受け入れることを目指しています。
各入学者選抜方式の概要は以下の通りです。

一般入試(前期日程)
大学入試センター試験および、個別学力検査として実技試験(鉛筆デッサン)を課します。
大学入試センター試験では、「外国語」「国語」等の基礎学力の把握のため、大学入試センター試験(3科目3教科)を課すとともに、実技試験では、造形デザイン分野に必要な、観察力、構成力、描写力を総合評価します。

推薦入試
実技試験(鉛筆デッサン)及び面接(書類を含む)を実施します。
実技試験では、造形デザイン分野に必要な、観察力、構成力、描写力を総合評価します。面接では、個人面接を行い、自然科学や社会科学、歴史などの幅広い学問に主体的に取り組めるよう、出願書類を参考に、高等学校あるいは中等学校で得た基礎学力、志望動機、学習意欲、デザインに対する適性、コミュニケーション能力等を、総合評価します。

帰国生入試
書類審査、実技試験(鉛筆デッサン)及び面接(書類を含む)を実施します。
書類審査では、自然科学や社会科学、歴史などの幅広い学問に主体的に取り組めるよう、日本の高等学校で修得される程度の基礎学力について評価します。
実技では、造形デザイン分野に必要な、観察力、構成力、描写力を総合評価します。
面接では、日本語による個人面接を行い、志望動機、学習意欲、デザインに対する適性、コミュニケーション能力等を、総合評価します。

私費外国人留学生入試
出願時に書類審査を行い、実技試験(鉛筆デッサン)及び面接(書類を含む)を実施します。
書類審査では、自然科学や社会科学、歴史などの幅広い学問に主体的に取り組めるよう、日本語および基礎学力を日本留学試験成績およびTOEFLあるいは TOEFL iBTの得点により評価します。
実技試験では、造形デザイン分野に必要な、観察力、構成力、描写力を総合評価します。面接では、日本語による個人面接を行い、出願書類を参考に、志望動機、学習意欲、デザインに対する適性、コミュニケーション能力等を、総合評価します。