2023年10月6日情報通信工学科学生・教員の受賞情報

若林秀昭准教授(情報通信工学科)の研究グループによる論文が、国際学術審査機関Advances in Engineeringの「Key Scientific Article」に精選されました

情報工学部情報通信工学科 若林秀昭准教授が2023年2月にOPTICAより発表した論文が、国際学術審査機関Advances in Engineering(AIE)の「Key Scientific Article」に精選されました。

賞状

AIEでは、化学、機械、材料、電気、生体医、土木、ナノテクノロジー、航空宇宙、通信、コンピュータ、農業、産業工学など、工学全分野における世界の著名な国際学術誌に掲載された論文の中から特に優れた論文について、採択率0.1%未満の基準で厳選し、AIEのWebサイトでKey Scientific Articleとして紹介しています。
AIEに採択された論文は極めて高い学術的・工学的価値がある研究として認められたことになります。

掲載ページは下記です。
https://advanceseng.com/composite-dielectric-gratings-conducting-strips/

 

受賞論文

H. Wakabayashi, M. Asai and J. Yamakita,
Numerical analysis of scattering fields by a multiple plane grating using shadow theory,
Journal of the Optical Society of America A (JOSA A), Vol. 40, No. 2, pp. 305–315, February 2023.
https://doi.org/10.1364/josaa.475015
JOSA A は100年以上の歴史を有する光関係の学会OPTICAが毎月発刊している学術誌の1つです。

論文の概要

本論文では、光波とストリップ導体が埋め込まれた回折格子の相互作用を解明するために、若林らが開発している行列固有値法に散乱因子を導入した新しい計算法を提案しています。散乱因子はshadow theoryで提唱され、従来の回折波振幅の元となる物理量です。この新しい計算法により、low grazing、reciprocity のような特異な条件下でも安定した数値計算が実行可能になり、これらに関する新しい事実を発見した学術的な論文です。
なお、本研究はスポーツシステム工学科(現 人間情報工学科)1期生の卒業研究論文・修士論文が出発点になっています。

受賞者

若林秀昭(情報工学部情報通信工学科)
浅居正充(近畿大学)
山北次郎(本学名誉教授)