2023年9月25日地域連携・研究栄養学科
木本眞順美名誉教授と山本登志子教授(栄養学科)の国際共同研究の成果がNature Communicationsに掲載されました
保健福祉学部栄養学科の木本眞順美名誉教授と山本登志子教授の国際共同研究の成果が、国際雑誌Nature Communicationsに掲載されました。
木本名誉教授らの研究グループは一酸化窒素(NO)の内因性阻害剤である非対称性ジメチルアルギニン(ADMA)を分解する酵素を発見し、これをジメチルアルギニンジメチルアミノヒドロラーゼ(DDAH)と命名しました。その後、他の研究グループによって発見された遺伝子産物がアミノ酸配列においてDDAHと高い相同性を示すことから、そのADMA分解活性が証明されないままDDAH2と呼ばれ、NO産生増強因子としての地位を確立しています。今回掲載された研究は、これまで永きにわたり論争の的であったDDAH2の酵素活性について、DDAH2がADMAを代謝できないということを証明したものです。本論文は、Nature CommunicationsのEditor’s Highlights に選出され、この研究結果より、HUGO Gene Nomenclature Committee (HGNC)によってDDAH2の正式名称が修正されました。
なお、共同研究者で本論文の責任著者であるRoman Rodionov博士(独ドレスデン工科大学)が令和5年10月18日に来学され、特別講義が開催されます。
論文タイトル
A multicentric consortium study demonstrates that dimethylarginine dimethylaminohydrolase 2 is not a dimethylarginine dimethylaminohydrolase.
掲載誌
Nature Communications volume 14, Article number: 3392 (2023)
関連リンク
Nature Communications ウェブサイト
https://doi.org/10.1038/s41467-023-38467-9
National Center for Biotechnology Information ウェブサイト
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/23564