2023年2月1日一般情報地域連携・研究栄養学科

栄養学科の発酵微生物学研究室(田中晃一教授)が食用コオロギから採取された野生酵母を活用した白ワインとクラフトビールを開発しました

山陽新聞、倉敷ケーブルテレビ、読売新聞の取材を受けました(2月1日更新)

2023年2月1日 読売新聞に掲載されました。
リンク:読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20230131-OYTNT50283/

2022年11月17日 山陽新聞に掲載されました。

[PDF 756KB]

2022年11月16日 KCTニュースで放送されました。
https://tv.kct.jp/program/detail.php?id=32800

お知らせ

本学保健福祉学部栄養学科の発酵微生物学研究室(田中晃一教授)と陸えびJAPAN株式会社が、岡山理科大学、kibi foods株式会社、吉備土手下麦酒醸造所と協力し、食用コオロギから採取された野生酵母(コオロギ酵母)を活用した白ワインとクラフトビールを開発しました。

食用コオロギはSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)に合致する未来食として注目されていますが、日本ではまだ食品として一般的ではありません。

発酵微生物学研究室ではコオロギの養殖事業を展開する陸えびJAPAN株式会社(岡田輝喜社長)と協力し、コオロギから新たな野生酵母を分離することに成功し、この「コオロギ酵母」は食べても安全な種類の酵母(Saccharomyces cerevisiae)であり非常に強い発酵能力を持っていることがわかりました。そこで、昆虫食や食用コオロギに対する認知度の向上に寄与することを目的として、コオロギ酵母を活用した食品の開発に着手しました。

1)日本ワイン「SPRINGEN」(シュプリンゲン)
岡山理科大学ワイン発酵科学センター(金子明裕教授、川俣昌大准教授)との共同研究により、コオロギ酵母がワインの発酵に適することが見出されたため、kibi VALLEY(吉備中央町)において栽培・収穫されたリースリング(白ブドウ品種)を原料としてワインの醸造を行いました。リースリングがドイツ原産品種であることに因み、「SPRINGEN」(ドイツ語で「跳ねる・跳躍する」)と名付けています。

2)クラフトビール「跳Ⅱ(HANERU Ⅱ)」(ハネル ツー)
吉備土手下麦酒醸造所(岡山市)の協力を得て、乾燥コオロギから取った「出汁」を加えた麦汁をコオロギ酵母で発酵するクラフトビールを開発しました。吉備土手下麦酒醸造所では、以前に陸えびJAPAN株式会社と共同でコオロギエキス入りのクラフトビール「跳(HANERU)」を製造していましたが、今回はコオロギ酵母を使用した進化版という意味で、「跳Ⅱ(HANERU Ⅱ)」と名付けています。

これらの商品は11月19日(土)・20日(日)にコンベックス岡山(岡山市)で開催される「恋する秋の収穫祭」において販売されます。

商品名:SPRINGEN
内容量:750 mL
価格:3,500円(税抜)
商品名:跳Ⅱ(HANERU Ⅱ)
内容量:330 mL
価格:840円(税抜)

コオロギ酵母の分離に携わった栄養学科4年生の木俣萌さん