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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2021/09/22 現在

授業基本情報
科目名(和文)
/Course
人文・社会科学要論(H1)
科目名(英文)
/Course
The Elements of The Humanities and Social Science
時間割コード
/Registration Code
00A38501
学部(研究科)
/Faculty
共通
学科(専攻)
/Department
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors
樋笠 勝士 , 池田 隆英 , 風早 由佳
オフィスアワー
/Office Hour
樋笠 勝士(火曜日昼休み、木曜日昼休み。これ以外でもメールでアポイントメントをとってくれれば、時間指定して対応できます。)
池田 隆英(前期・後期ともに,月曜日・3限(5120研究室) )
風早 由佳(金2限 在室中はいつでも可)
開講年度
/Year of the Course
2021年度
開講期間
/Term
前期
対象学生
/Eligible Students
保健福祉学部1年,保健福祉学部2年,保健福祉学部3年,保健福祉学部4年
単位数
/Credits
2
授業概要情報
更新日
/Date of renewal
2021/02/28
使用言語
/Language of Instruction
日本語
共通カテゴリ
/Category
人文・社会科学
オムニバス
/Omnibus
複数教員担当
授業概略と目的
/Cource Description and Objectives
本講義は、社会、思想、文化、の種々相を概観し、人間と社会を読み解く基本的な視座の確立を目指す。オムニバス形式で、社会では、近代以降の社会変動の過程に注目して、社会現象の特徴、背景、影響を分析する方法を学ぶ。思想では、「哲学」の営為を通じて、思想・文化・世界を理解する人間の基礎的な視点を学ぶ。文化では、英米の作品を中心に外国文学を取り上げ、児童文学からSF小説に至るまでの代表的な作品の鑑賞方法を学ぶ。
到達目標
1 人文科学及び社会科学の全体的なものの見方を身につける。(A)
2 自分の考え方や意見を明確な言葉にする力を身につける。(A)
3 近代以降の社会現象の読み解き方の概要を説明できる。(A)
4.西洋文化の基礎となる哲学の「ものの見方」を説明できる。(A)
5.英米を中心とした外国文学の鑑賞方法を説明できる。(A)
履修に必要な知識・能力・キーワード
/Prerequisites and Keywords
人文科学,社会科学,西洋哲学,英米文学,近代社会
履修上の注意
/Notes
特になし
教科書
/Textbook(s)
プリントを配布する
参考文献等
/References
講義中に紹介する
自主学習ガイド
/Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework
プリントを復習し、さらには参考書にも当たってみること。
資格等に関する事項
/Attention Relating to Professional License
備考
/Notes
オンライン(オンデマンド中心)授業となりますが、随時リアルタイム授業も実施して、
以下のアクティブラーニングも取り入れます。
*提出物やチャット送信でのコメント提出(「振り返り」)
*レクチャー時の、Zoomの「反応」を利用した理解度確認(「振り返り」)
*ディスカッションや発問
授業計画詳細情報
No. 単元(授業回数)
/Unit (Lesson Number)
単元タイトルと概要
/Unit Title and Unit Description
時間外学習
/Preparation and Review
配付資料
/Handouts
1 1 [「問い」の始まりと「知恵への愛(哲学)」]
学問はすべて「問い」から始まる。真理の探究を目的とする大学は、すべて学問から成っている。従って、大学では教員で荒れ学生であれ「問う者」が主役となる。さて、「問う」行動は「知りたい」という欲求から発動する。その出発点は「知ることを欲する活動」(=philosophy)にある。これを学ぶ。
大学で「学問」を学ぶということの意味、高校の勉強との違い、そもそも「学ぶ」ということは何をもたらすか、などについて前もって考えてきてほしい。 毎回配付資料あり。
2 2 [西洋における「学問」という文化と、その方法的基礎となる人文学(study of humanity)]
すべて学問は、文字を相手にすることから始まる。観察だけでは意味がなく、それを言葉にしないと学問にならない。従って、すべて学問は言葉によって基礎づけられたものであると言うべきであろう。ここから「人文主義」が登場する。これは学問の方法の基礎である。
「問う」ことの意味を反省し、本を読む、言葉の意味を理解する、意味とは何か、などを前もって考えてきてほしい。 毎回配付資料あり。
3 3 [「知る」と「ある」について~認識論と存在論]
「知る」の究極には、日常生活から離れ、最も普遍的な「問い」に進む。それは、「人間とは何か、社会とは何か」ではなく「在るとは何か」という最も抽象的で根本的な問いである。なぜなら、人間も社会も存在する点では共通しており、それを越えて「存在」は普遍的だからである。一生に一回しか問わない問いであろう。これを学ぶ。
「私とは何者か」「生きるとはどういうことか」「在るとはどんなことか」といった根本的な問いを出す哲学について、考えてきてほしい。 毎回配付資料あり。
4 4 [「愛する」と「信じる」について~倫理学と宗教]
我々は他人を信じ愛して生きている。絶対的な孤独に生きるなどありえないであろう。そこから、当然、「信じる」や「愛する」に種類や濃淡が現れ、人間関係をつくり、苦しむことも出てくる。苦悩の中で人間は救いを求め、人間を越えたものを求める。これらの営みは極めて人間的である。これを学ぶ。
「愛」や「信頼」は日常的な事柄であるが、それを考えたことはないであろう。だからこそ、いま、授業前に考えてほしい。 毎回配付資料あり。
5 5 [「美しい」とする経験について。                                         まとめ:西洋哲学]
哲学は三つに分かれる・存在や真を問う形而上学、人間関係や善を問う倫理学、そして美を問う美学である。美は、芸術だけでなく自然もあり精神もある。儚いものもあれば永続的なものもある。破滅の美もある。これを学ぶ。最後に哲学史の意義を問う。
「美しい」という経験が人間を変えるとしたら、どのように変えるであろうか。これを考えてみよう。 毎回配付資料あり。
6 6 [英詩とその韻律]
英米の代表的な英詩を取り上げて鑑賞するとともに、その韻律についても学ぶ。どの言語の詩にも音に関してリズムと韻という二つの形式がある。韻律がどのように語の意味やイメージと融合しているかを考える。
授業内で取り上げた詩は、内容を鑑賞するだけでなく、実際に口にすることによってその韻律を体感してほしい。
毎回配付資料あり。
7 7 [ 「ことばの国のアリス」―ことば遊びと児童文学』]
ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』(1865年)を取り上げ、原文を通して様々なことば遊びを読み解く。合わせて、「児童文学の黄金時代」と呼ばれる19世紀イギリスの社会背景を「子ども」をキーワードとして考える。
よく知られている作品だが、原文で読むことによって翻訳にない味わいを感じてほしい。 毎回配付資料あり。
8 8 [ ジェンダーと文学]
英文学史上最初のフェミニズム小説と言われるシャーロット・ブロンテの『ジェイン・エア』(1847年)を取り上げ、ジェンダー(社会的・文化的に形成された性別)について考える。合わせて、当時の出版界の因習や書籍の流通ルートを概観することで、この時代の女性作家や女性読者がおかれていた状況にも触れる。
授業で学んだ内容を元に、日常生活において男女の差異を無意識のうちに当然と考えていることはないか、各自で問題意識を持ってほしい。 毎回配付資料あり。
9 9 [科学と文学―ダーウィンとタイムマシン]
ダーウィンの「進化論」は科学の世界だけでなく文学にも大きな影響を与えた。G. H.ウェルズの『タイムマシン』(1895年)を取り上げその影響を考えるとともに、当時の人々にとって科学がどのようなものであったかを振り返る。
授業で学んだ内容を元に、21世紀を生きるわたしたちにとっての科学とは何かを考えてほしい。 毎回配付資料あり。
10 10 [戦争と文学]
世界中で愛されるキャラクター「ムーミン」が、作者トーベ・ヤンソンの戦争に対する怒りから生まれたことはあまり知られていない。ムーミン・シリーズの初期の作品を取り上げて、作者の戦争への怒りやその影響を探ると同時に、平和の意味を考える。
「ムーミン」を愛らしいキャラクターとして捉えることができるわたしたちは、平和な時代に生きていると言えるかもしれない。戦争がもたらすものと平和の意味を改めて考えてほしい。 毎回配付資料あり。
11 11 [近代国家の理念と課題]
科学の3分野を確認した上で,人文社会科学の位置づけ,人文科学と社会科学の違い,社会科学編の概要を述べる。そのうえで,中世社会の状況と問題,近代社会への転換のロジックを学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
12 12 [政治と経済の役割と機能]
国家を構成する「領土」概念と「統治」概念を概説したうえで,経済のロジックと政治のロジック,両者の理念的な役割と現実的な機能,近代国家が潜在的に抱える経済・政治の課題を学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
13 13 [教育と福祉の役割と機能]
近代国家にとって,国民統合と国家存続の仕組みとして,教育と福祉は欠かせない。教育と福祉の源流となった思想や法令,代表的な思想家,代表的な実践家,制度化の過程,教育と福祉の課題を学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
14 14 [宗教・哲学・科学の役割と機能]
私たちは,世界を眺める際に「ありのまま」では眺めない。ここには,宗教,哲学,科学といった「ものの見方」が介在している。暗黙の裡に前提されている,宗教,哲学,科学のロジックを学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
15 15 [文化という様式の継承と生成]
思考や行動のパターンを文化といい,文化が私たちの生活を形づくっている。日常的な用法である「優劣」「境界」を検討し,文化のもつ「二重性」,分析概念としての意義,文化のもつ機能を学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
授業評価詳細情報
到達目標及び観点/Learning Goal and Specific Behavioral Viewpoints
No. 到達目標
/Learning Goal
知識・理解
/Knowledge & Undestanding
技能・表現
/Skills & Expressions
思考・判断
/Thoughts & Decisions
伝達・コミュニケーション
/Communication
協働
/Cooperative Attitude
1 人文科学及び社会科学の全体的なものの見方を身につける。(A)
2 自分の考え方や意見を明確な言葉にする力を身につける。(A)
3 近代以降の社会現象の読み解き方の概要を説明できる。(A)
4 西洋文化の基礎となる哲学の「ものの見方」を説明できる。(A)
5 英米を中心とした外国文学の鑑賞方法を説明できる。(A)
成績評価方法と基準/Evaluation of Achievement
※出席は2/3以上で評価対象となります。
No. 到達目標
/Learning Goal
定期試験
/Exam.
レポート コメントペーパー
1 人文科学及び社会科学の全体的なものの見方を身につける。(A)
2 自分の考え方や意見を明確な言葉にする力を身につける。(A)
3 近代以降の社会現象の読み解き方の概要を説明できる。(A)
4 西洋文化の基礎となる哲学の「ものの見方」を説明できる。(A)
5 英米を中心とした外国文学の鑑賞方法を説明できる。(A)
評価割合(%)
/Allocation of Marks
60 40

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