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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2020/04/02 現在

授業基本情報
科目名(和文)
/Course
日本語表現
科目名(英文)
/Course
Japanese Writing Strategies
時間割コード
/Registration Code
00A34302
学部(研究科)
/Faculty
共通
学科(専攻)
/Department
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors
河原 修一
オフィスアワー
/Office Hour
開講年度
/Year of the Course
2019年度
開講期間
/Term
第2クォーター
対象学生
/Eligible Students
保健福祉学部1年,保健福祉学部2年,保健福祉学部3年,保健福祉学部4年,情報工学部1年,情報工学部2年,情報工学部3年,情報工学部4年
単位数
/Credits
1
授業概要情報
更新日
/Date of renewal
2019/03/04
使用言語
/Language of Instruction
日本語
共通カテゴリ
/Category
修学基礎
オムニバス
/Omnibus
該当なし
授業概略と目的
/Cource Description and Objectives
 日本語ということばによる表現(verbal communication)を通じて意思の相互伝達(communication)が成立するためには、話し手(書き手)、聞き手(読み手)、伝えるもの(情報)、伝達の場(脈絡、状況)という四つの要素が必要となる。広義には、話し手(書き手)、聞き手(読み手)も、伝達の場に含まれる。すなわち、場の要素には、時、所、出来事だけでなく、話し手の声の調子、表情、身ぶり、動作、服装、態度、性格、体調、気分、知識、経験なども含まれ、話し手と聞き手の社会的、心理的な関係(の変化)もあり、さらに時代情勢や文化的背景(日本人の民族精神)も潜在する。また、情報にはことばによるもの(text)だけでなく、ことばとともにあるもの(context)もある。日本語という言語の枠組に基づく言語表示(text)だけでなく、表現の場(脈絡、状況)(context)が必要となる。たとえば、「いいよ」という同じ言語表示が、場に応じて、肯定(Yes)にも否定(No)にもなる。
 現代日本語による表現の特色を理解し、敬語表現の基本と場に応じた使用、歴史的背景、文法の基本などを学ぶ。
履修に必要な知識・能力・キーワード
/Prerequisites and Keywords
 コミュニケーションの3要素あるいは4要素という観点から、日本語表現によるコミュニケーションが成立するための枠組を理解する。言語表示(テキスト)と場(コンテキスト)によって、意思疎通が成立する。場面は、場の断面である。場面は現場であることが多いが、想起や想像による場面であることもある。広義の場は、出来事の経緯などの時間的な脈絡、文化的背景(言語の枠組を含む)などの時空間を越えた状況、話し手(書き手)や聞き手(読み手)の心理的な脈絡および相互関係を含む。
 相手(聞き手、第三者)をどのように待遇するかという待遇表現には、敬語を主とする待遇語(ほかに常語、卑語)(テキスト)だけでなく、お辞儀、礼装、手土産、客間での飲食などのコンテキストも協働する。ここでは、敬語の基本的な表現形式を学ぶ。また、奈良時代以前の絶対敬語から平安時代以降の相対敬語への変遷、室町時代以降の尊敬語・謙譲語の丁寧語化という日本語史にも、言及する。
 日本語という言語の構文法を中心とした文法の特色にも、言及する。
履修上の注意
/Notes
 現代日本における人間関係の維持および円滑化のために、日本語表現のうちの敬語表現が重要な役割を果たしている。場面に応じた敬語表現の使い分けを学ぶことによって、就職活動や就労後の職場での活動に資する。
教科書
/Textbook(s)
 特に用いない。講義のためのプリントを用意する。
参考文献等
/References
菊地康人(1997)『敬語』講談社学術文庫
大野晋(1996)『日本語の年輪』新潮文庫
小池清治ほか編(2002)『日本語表現・文型事典』朝倉書店
『何でもわかることばの知識百科』(1995)三省堂
自主学習ガイド
/Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework
様々な生活場面で、敬語がどのように使われているか、観察してみる。
資格等に関する事項
/Attention Relating to Professional License
日本語検定3級、2級を受けて、練習問題を解くことで、実践的な日本語運用能力を身につけるとよい。
備考
/Notes
敬語体系は、語彙だけでなく、構文にも関わる。敬語体系のある言語には、日本語のほかに朝鮮語、チベット語、ジャワ語などがある。英語には敬語体系はないが、仮定法による丁寧な表現(politeness)がある。
授業計画詳細情報
No. 単元(授業回数)
/Unit (Lesson Number)
単元タイトルと概要
/Unit Title and Unit Description
時間外学習
/Preparation and Review
配付資料
/Handouts
1 第1回 [現代日本語による表現]
日本語の特色を説明する。日本語の基本的な語順に言及する。日本語検定対策のポイントに言及する。
日本語検定練習問題を解いてみる。 日本語検定過去問題プリントの配付。
2 第2回 [日本語表現の場とことば]
日本語表現の場として、場面、心理、文化の脈絡があることを解説する。場とことばとの相互作用によって、表現が伝達され、理解されることを解説する。
場とことばとの相互作用のポイントをまとめてみる。 講義のためのプリントの配付。
3 第3回 [日本語表現の意味と文法]
日本語表現によって示される意味と日本語の枠組みとしての文法との関係について、解説する。
意味と文法の関係のポイントをまとめてみる。 同上。
4 第4回 [敬語表現]
待遇語表現のなかの敬語表現を位置づける。待遇表現の意味(敬語および敬語の周辺)に言及する。待遇語表現の使い分け(優先順位)について解説する。
待遇表現についてまとめてみる。 同上。
5 第5回 [敬語法]
丁寧語、尊敬語、謙譲語の文法形式と意味について、解説する。
敬語法についてまとめてみる。 同上。
6 第6回 [日本語の構文の特色]
外界のものごとの受け止め方(捉え方)について、構文でどのように示されるか、解説する。
外界の表現と内面の表現について、まとめてみる。 同上。
7 第7回 [日本語の表現のための文法]
ものごとの截り取りが、構文にどのように示されるか、解説する。
日本語の構文についてまとめてみる。 同上。
8 第8回 [試験および解説]
試験を実施し、試験終了後、模範解答例を示しながら、解説する。
配付されたプリントを読み返し、ポイントをまとめておく。 試験問題および解答例のプリントの配付。
授業評価詳細情報
到達目標及び観点/Learning Goal and Specific Behavioral Viewpoints
No. 到達目標
/Learning Goal
知識・理解
/Knowledge & Undestanding
技能・表現
/Skills & Expressions
思考・判断
/Thoughts & Decisions
伝達・コミュニケーション
/Communication
協働
/Cooperative Attitude
1 日本語表現の場
2 日本語表現の主旨
3 日本語表現の論理
4 日本語表現の意味
5 日本語表現の様式
成績評価方法と基準/Evaluation of Achievement
※出席は2/3以上で評価対象となります。
No. 到達目標
/Learning Goal
定期試験
/Exam.
小レポート
1 日本語表現の場
2 日本語表現の主旨
3 日本語表現の論理
4 日本語表現の意味
5 日本語表現の様式
評価割合(%)
/Allocation of Marks
90 10

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