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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2020/04/02 現在

授業基本情報
科目名(和文)
/Course
外国文学
科目名(英文)
/Course
時間割コード
/Registration Code
00A33701
学部(研究科)
/Faculty
共通
学科(専攻)
/Department
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors
河合 大介 , 樋笠 勝士
オフィスアワー
/Office Hour
河合 大介(金曜3限 3407研究室)
樋笠 勝士(前期:火曜日4限(3409研究室)
後期:水曜日3限(3409研究室)
)
開講年度
/Year of the Course
2019年度
開講期間
/Term
第4クォーター
対象学生
/Eligible Students
1年,2年,3年,4年
単位数
/Credits
2
授業概要情報
更新日
/Date of renewal
2019/03/05
使用言語
/Language of Instruction
日本語
共通カテゴリ
/Category
人文・社会科学
オムニバス
/Omnibus
複数教員担当
授業概略と目的
/Cource Description and Objectives
芸術学・外国文学

 本講座は、芸術の全体的理解を目指すが、その典型として歴史的に展開してきた文学(詩学)を中心に、以下の様な考え方に基づいて講義する。
 芸術には時間芸術と空間芸術がある。前者は「ミューズ的芸術」とも呼ばれ、文学、詩、音楽、舞踊、演劇などの領域を指す。これらは、時間的展開の中で作品が成立するものであって、西欧ではホメロス以来、古代社会から展開し、芸術の中枢部分となってきた。他方、後者は、絵画、彫刻、様々な造形作品など、時間的というよりも空間的に二次元や三次元で展開する中で作品が成立するものであり、西欧では古くから見られるものの、文学に匹敵する価値意識をもって芸術の中枢部分と見做されるのは西欧近代からである。
 本講座では、文学を軸足にしつつ芸術を論じる。そして芸術を時間芸術と空間芸術とに分けて、分担講義することにする。原則的には、時間芸術は月曜日に、空間芸術は木曜日に講義し、両者を合わせて「芸術」の歴史的課題を学び、各自の価値観の涵養を狙いとする。各教員の担当内容については各授業予定を参照のこと。
履修に必要な知識・能力・キーワード
/Prerequisites and Keywords
文学を典型とする芸術について高い関心を持って授業に望むこと。また、日頃からさまざまな芸術作品に接するように心がけること。高校までに既に知っている文学や美術の関心に加えて、同じ「芸術」の範囲にありながらも関心の外にあった他の領域(例えば、多くの人が関心をもっていないと思われる詩や舞踊、舞台芸術、彫刻、様々な造形物など)にも敢えて関心をもち、自分の趣味の能力を研ぎ澄ますよう日頃から意識を高めておくこと。また、日頃からさまざまな芸術作品に接するように心がけること。
履修上の注意
/Notes
本授業は、月曜日授業と木曜日授業とで別々に全く独立的に授業を行う。従って、履修上の注意に関しては、各々の担当教員の授業内での指示に従う必要がある。板書を用いた講義形式のため、各自でノートをとって復習に用いること。
教科書
/Textbook(s)
必要に応じて授業内で指定する。月曜日及び木曜日とで統一した教科書は使用しない。
参考文献等
/References
担当教員が授業内で紹介する。
自主学習ガイド
/Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework
月曜日と木曜日とで全く独立的な授業内容となりつつも、全体で「芸術学」となるので、常に「芸術:という全体像を念頭において毎回の授業に臨むこと。また授業中に指示されたことだけではなく、気になった点について自主的に調べて学ぶようにすること。
資格等に関する事項
/Attention Relating to Professional License
とくになし。
備考
/Notes
とくになし。
授業計画詳細情報
No. 単元(授業回数)
/Unit (Lesson Number)
単元タイトルと概要
/Unit Title and Unit Description
時間外学習
/Preparation and Review
配付資料
/Handouts
1 1導入 [芸術学の内容全体についてのオリエンテーション及び河合担当分のオリエンテーション]
 初回は、「芸術学」科目の全体像の説明を行う。芸術の起源は文学であるといってよい。他方で歴史は文学以外にも多くの芸術の領域をつくりだしている。このような「芸術」は時間と空間という形式に基づいて二つに大別される。時間芸術は、文学、音楽、舞台芸術、舞踊など、空間芸術は絵画や彫刻、造形作品である。
 河合担当分は、文学と各種の視覚芸術(絵画、彫刻、漫画、写真など)との関係について取りあげる。絵画や彫刻は、神話など言語によって表現された内容を視覚的に表現する側面があった。しかし、視覚表現と言語表現では、表現できる内容に違いがある。そういった表現媒体の違いと作品鑑賞との関係について考察する。
 樋笠担当分は、古典的な文学という芸術領域を基調としつつ、音楽や舞踊といった時間性や物語性を基準とする芸術をとりあげる。この授業では、それらの関係に注目することで、表現媒体の固有性について考察する。それらを通じて、芸術諸ジャンルの歴史的・理論的な基礎知識を身につけるとともに、媒体の固有性に着目しつつ作品を鑑賞する能力を養うことを目的とする。
芸術とは何かについて考えて授業にのぞむこと。講義ノートをもとに復習すること。 配付資料あり
2 2時間芸術① []
「文学」という概念を説明し、その起源が「詩」であったことからどのような意義があるのかを講義する。
各自の「文学」経験について何か言えるようにしておくこと。 配付資料あり
3 3空間芸術① [美術1]
ルネサンス期の絵画技法の成立とそれによる物語表現について解説を行う。
絵画や彫刻といった表現形式の特徴について考えておくこと。講義ノートをもとに復習すること。
配付資料なし
4 4時間芸術② [文学]
「文学」の古典は西洋では「ホメロス」である。これを読み解く。
「トロイ戦争」について調べておく。 配付資料あり
5 5空間芸術② [美術2]
19世紀のイギリス・フランスにおける文学作品を主題とした絵画作品とその表現方法について解説を行う。
絵画や彫刻といった表現形式の特徴について考えておくこと。講義ノートをもとに復習すること。 配付資料なし
6 6時間芸術③ [演劇]
アリストテレス『詩学』は悲劇の舞台論であった。ここには舞台芸術や時間芸術の本質がある。これを講義する。
各自プリントを読んでおくこと。 配付資料あり
7 7空間芸術③ [美術3]
ラオコオン論争などに代表される芸術ジャンル間の関係について西洋でなされてきた議論の解説を行う。
絵画や彫刻といった表現形式の特徴について考えておくこと。講義ノートをもとに復習すること。 配付資料なし
8 8時間芸術④ [音楽]
西洋では「音楽(musica)」は「調和」の意味をもつ。宇宙の調和や楽器の調和、精神の調和について理解する。
mnusic の語源を調べておく。 配付資料あり
9 9空間芸術④ [漫画]
漫画の歴史と理論およびその文学作品との関係について解説を行う。
漫画という表現形式の特徴について考えておくこと。講義ノートをもとに復習すること。 配付資料なし
10 10時間芸術⑤ [舞踊]
神話では舞踊は鑑賞対象ではなく参加するものであった。舞踊とは何か、その本質に迫る講義をする。
普段の運動から一線を越えて舞踊になるとしたら、その一線はどういうものかを考えておく。 配付資料あり
11 11空間芸術⑤ [写真]
写真の歴史と理論およびその文学作品との関係について解説を行う。
写真という表現形式の特徴について考えておくこと。講義ノートをもとに復習すること。 配付資料なし
12 12時間芸術⑥ [映画]
映画は「動く写真」と言われた。動くからmovieなのである。その物語力の強さを考える。
芸術経験の中で、映画経験の特徴について考えておく。 配付資料あり
13 13空間芸術⑥ [まとめ]
講義で取り上げた内容をもとに、文学と他の芸術ジャンルとの関係についてまとめる。
これまでの授業内容を整理しておくこと。講義ノートをもとに復習すること。
配付資料なし
14 14芸術とは何か [芸術と趣味]
本来「技術」であった芸術(art,ars,Kunst)は修辞技法から始まったと言える。芸術と趣味の生活を考える
授業内で出た芸術ジャンルに共通する要素を考えておくこと。 配付資料あり
15 15芸術とは何か [「芸術世界」に生きる我々]
「芸術世界(artworld)」に生きる現代の我々の生活を考える。
美術館やコンサートホールなどの文化施設や制度の存在理由を考えよう。 配付資料あり
授業評価詳細情報
到達目標及び観点/Learning Goal and Specific Behavioral Viewpoints
No. 到達目標
/Learning Goal
知識・理解
/Knowledge & Undestanding
技能・表現
/Skills & Expressions
思考・判断
/Thoughts & Decisions
伝達・コミュニケーション
/Communication
協働
/Cooperative Attitude
1 芸術とは何かという問いに応える。
2 芸術と文学の関係について理解を深める。
3 芸術について自己の趣味の能力を高める。
成績評価方法と基準/Evaluation of Achievement
※出席は2/3以上で評価対象となります。
No. 到達目標
/Learning Goal
定期試験
/Exam.
授業態度乃至リアクションペーパー 授業内容確認試験乃至レポート
1 芸術とは何かという問いに応える。
2 芸術と文学の関係について理解を深める。
3 芸術について自己の趣味の能力を高める。
評価割合(%)
/Allocation of Marks
20 80

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