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授業情報/Course information

科目一覧へ戻る 2019/08/20 現在

授業基本情報
科目名(和文)
/Course
人文・社会科学入門(H1)
科目名(英文)
/Course
Introduction to Humanities and Social Science
時間割コード
/Registration Code
00A34401
学部(研究科)
/Faculty
共通
学科(専攻)
/Department
担当教員(○:代表教員)
/Principle Instructor (○) and Instructors
樋笠 勝士 , 池田 隆英 , 風早 由佳
オフィスアワー
/Office Hour
樋笠 勝士(1Q,2Q:火曜日4限。
3Q,4Q:月曜日昼休み、水曜日昼休み。)
池田 隆英(第1Qは火曜日の2限と4限、第2〜4Qは木曜日の4限もしくは5限が空いています。事前に大学のアドレスにメールで問い合わせを頂き、日程調整後に確定とさせて頂きます。)
風早 由佳(月曜日5限
水曜日4限)
開講年度
/Year of the Course
2017年度
開講期間
/Term
第1クォーター
対象学生
/Eligible Students
保健福祉学部1年,保健福祉学部2年,保健福祉学部3年
単位数
/Credits
2
授業概要情報
更新日
/Date of renewal
2017/04/03
使用言語
/Language of Instruction
日本語
オムニバス
/Omnibus
該当なし
授業概略と目的
/Cource Description and Objectives
本講義は、社会、思想、文化、の種々相を概観し、人間と社会を読み解く基本的な視座の確立を目指す。オムニバス形式で、社会では、近代以降の社会変動の過程に注目して、社会現象の特徴、背景、影響を分析する方法を学ぶ。思想では、「哲学」の営為を通じて、思想・文化・世界を理解する人間の基礎的な視点を学ぶ。文化では、英米の作品を中心に外国文学を取り上げ、児童文学からSF小説に至るまでの代表的な作品の鑑賞方法を学ぶ。
到達目標
1.近代以降の社会現象の読み解き方の概要を理解する
2.西洋文化の基礎となる哲学の「ものの見方」を理解する。
3.英米を中心とした外国文学の鑑賞方法を理解する
履修に必要な知識・能力・キーワード
/Prerequisites and Keywords
人文科学,社会科学,西洋哲学,英米文学,近代社会
履修上の注意
/Notes
特になし
教科書
/Textbook(s)
プリントを配布する
参考文献等
/References
講義中に紹介する
自主学習ガイド
/Expected Study Guide outside Coursework/Self-Directed Learning Other Than Coursework
プリントを復習し、さらには参考書にも当たってみること。
資格等に関する事項
/Attention Relating to Professional License
備考
/Notes
授業計画詳細情報
No. 単元(授業回数)
/Unit (Lesson Number)
単元タイトルと概要
/Unit Title and Unit Description
時間外学習
/Preparation and Review
配布資料
/Handouts
1 1 [「問い」の始まりと「知恵への愛(哲学)」]
学問はすべて「問い」から始まる。真理の探究を目的とする大学は、すべて学問から成っている。従って、大学では教員で荒れ学生であれ「問う者」が主役となる。さて、「問う」行動は「知りたい」という欲求から発動する。その出発点は「知ることを欲する活動」(=philosophy)にある。これを学ぶ。
大学で「学問」を学ぶということの意味、高校の勉強との違い、そもそも「学ぶ」ということは何をもたらすか、などについて前もって考えてきてほしい。 毎回配付資料あり。
2 2 [西洋における「学問」という文化と、その方法的基礎となる人文学(study of humanity)]
すべて学問は、文字を相手にすることから始まる。観察だけでは意味がなく、それを言葉にしないと学問にならない。従って、すべて学問は言葉によって基礎づけられたものであると言うべきであろう。ここから「人文主義」が登場する。これは学問の方法の基礎である。
「問う」ことの意味を反省し、本を読む、言葉の意味を理解する、意味とは何か、などを前もって考えてきてほしい。 毎回配付資料あり。
3 3 [「知る」と「ある」について~認識論と存在論]
「知る」の究極には、日常生活から離れ、最も普遍的な「問い」に進む。それは、「人間とは何か、社会とは何か」ではなく「在るとは何か」という最も抽象的で根本的な問いである。なぜなら、人間も社会も存在する点では共通しており、それを越えて「存在」は普遍的だからである。一生に一回しか問わない問いであろう。これを学ぶ。
「私とは何者か」「生きるとはどういうことか」「在るとはどんなことか」といった根本的な問いを出す哲学について、考えてきてほしい。 毎回配付資料あり。
4 4 [「愛する」と「信じる」について~倫理学と宗教]
我々は他人を信じ愛して生きている。絶対的な孤独に生きるなどありえないであろう。そこから、当然、「信じる」や「愛する」に種類や濃淡が現れ、人間関係をつくり、苦しむことも出てくる。苦悩の中で人間は救いを求め、人間を越えたものを求める。これらの営みは極めて人間的である。これを学ぶ。
「愛」や「信頼」は日常的な事柄であるが、それを考えたことはないであろう。だからこそ、いま、授業前に考えてほしい。 毎回配付資料あり。
5 5 [「美しい」とする経験について。                                         まとめ:西洋哲学]
哲学は三つに分かれる・存在や真を問う形而上学、人間関係や善を問う倫理学、そして美を問う美学である。美は、芸術だけでなく自然もあり精神もある。儚いものもあれば永続的なものもある。破滅の美もある。これを学ぶ。最後に哲学史の意義を問う。
「美しい」という経験が人間を変えるとしたら、どのように変えるであろうか。これを考えてみよう。 毎回配付資料あり。
6 6 [英詩の韻律と英語圏文]
現代英語のリズムを理解する上で重要な英語の「リズム」と「韻」について学ぶ。言語の「音」がその意味のみならず、文化とも深くつながっていることを理解する。また、詩につけられた挿絵、視覚詩を取り上げ、文学作品における視覚効果についても学ぶ。
授業内の解説をもとに、英詩、洋楽の歌詞にみられる脚韻、リズムの特徴を考えてほしい。また、シェイクスピア作品について配布プリントを読み、あらすじを理解しておくこと。 毎回配付資料あり。
7 7 [ シェイクスピア作品の特徴―文体と社会背景]
シェイクスピア作品は現代においても広く読まれ、分析され続けている。シェイクスピアの生きた時代の様子を確認しながら、シェイクスピア作品の文体の特徴を考える。
初回授業の解説をもとに、シェイクスピアの詩作品の韻律について考える。また、シェイクスピア作品について配布プリントを読み、あらすじを理解しておくこと。 毎回配付資料あり。
8 8 [ シェイクスピア作品の特徴―喜劇と悲劇]
シェイクスピア作品の代表的な喜劇、悲劇を紹介し、人間や生きることをどのように描いているのか考える。また、狂言に翻訳されたシェイクスピア作品を通して、日本との関係にもふれる。
シェイクスピア作品の原書、映像作品に積極的に触れて、言葉による芸術について考えてほしい。また、配布プリントを読み、移民、第二次世界大戦等について知識を得ること。 毎回配付資料あり。
9 9 [戦争と文学―移民文学の多様性]
多文化主義国家と言われるアメリカの人種問題を文学を通して考える。「移民」という立場が、現在日本に暮らす我々と遠くかけ離れたものではないことを理解し、そこから生まれる文学作品がアメリカ文学を豊かにしていることを学ぶ。とくに日系アメリカ人作家の作品を通して、第二次世界大戦中に国と国との関係に翻弄された「移民」の歴史を学び、戦争、人種、異文化理解について考える。
紹介する関連書籍を読み、戦争と国家、民族の関係について理解を深めてほしい。また、配布プリントを読み、ロボットに関する作品のあらすじを理解しておくこと。 毎回配付資料あり。
10 10 [科学と文学―ロボットとタイムマシン]
科学と文学の密接な関係について、作品を読み、意見交換をしながら考える。チェコの作家カレル・チャペックの『ロボット』など、科学技術が進歩した社会においてロボットが人間に反逆する様子を描いた作品をもとに、科学と人間の関係について考える。
文学作品をロボットが書く時代は来るのだろうか。そうなった時、または、そうならなかった時、人間にとって文学や芸術がどのような意味を持つのか考えてほしい。 毎回配付資料あり。
11 11 [近代国家の理念と課題]
科学の3分野を確認した上で,人文社会科学の位置づけ,人文科学と社会科学の違い,社会科学編の概要を述べる。そのうえで,中世社会の状況と問題,近代社会への転換のロジックを学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
12 12 [政治と経済の役割と機能]
国家を構成する「領土」概念と「統治」概念を概説したうえで,経済のロジックと政治のロジック,両者の理念的な役割と現実的な機能,近代国家が潜在的に抱える経済・政治の課題を学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
13 13 [教育と福祉の役割と機能]
近代国家にとって,国民統合と国家存続の仕組みとして,教育と福祉は欠かせない。教育と福祉の源流となった思想や法令,代表的な思想家,代表的な実践家,制度化の過程,教育と福祉の課題を学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
14 14 [宗教・哲学・科学の役割と機能]
私たちは,世界を眺める際に「ありのまま」では眺めない。ここには,宗教,哲学,科学といった「ものの見方」が介在している。暗黙の裡に前提されている,宗教,哲学,科学のロジックを学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
15 15 [文化という様式の継承と生成]
思考や行動のパターンを文化といい,文化が私たちの生活を形づくっている。日常的な用法である「優劣」「境界」を検討し,文化のもつ「二重性」,分析概念としての意義,文化のもつ機能を学ぶ。
各回の「単元タイトル」を参考に,関連する論考を読むことを勧める。また,授業での解説を踏まえて,配布されたレジュメを読むこと。 毎回配付資料あり。
授業評価詳細情報
到達目標及び観点/Learning Goal and Specific Behavioral Viewpoints
No. 到達目標
/Learning Goal
知識・理解
/Knowledge & Undestanding
技能・表現
/Skills & Expressions
思考・判断
/Thoughts & Decisions
伝達・コミュニケーション
/Communication
協働
/Cooperative Attitude
1 人文科学及び社会科学の全体的なものの見方を学ぶ。
2 各領域の代表的な各論(西洋哲学、英米文学、近代社会)の内容や方法を学ぶ。
3 自分の考え方や意見を明確な言葉にしてゆく練習を行う。
成績評価方法と基準/Evaluation of Achievement
※出席は2/3以上で評価対象となります。
No. 到達目標
/Learning Goal
定期試験
/Exam.
授業への参加度
1 人文科学及び社会科学の全体的なものの見方を学ぶ。
2 各領域の代表的な各論(西洋哲学、英米文学、近代社会)の内容や方法を学ぶ。
3 自分の考え方や意見を明確な言葉にしてゆく練習を行う。
評価割合(%)
/Allocation of Marks
90 10

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