授業科目名(和文)
[Course]
信号処理
授業科目名(英文)
[Course]
Signal Processing
学部(研究科)
[Faculty]
情報工学部
学科(専攻)
[Department]
人間情報工学科/スポーツシステム工学科
担当教員(○:代表教員)
[Principle Instructor(○)
and Instructors]
○岸原 充佳  自室番号(2409)、電子メール(kisihara**c.oka-pu.ac.jp)
※利用の際は,** を @に置き換えてください
単位数
[Point(Credit)]
後期 2単位
対象学生
[Eligible students]
2年次生
授業概略と目標
[Course description and Objects]
ディジタル音響・映像機器の普及により身近なものとなった音声処理あるいは画像処理の基礎となる離散時間信号処理の基礎理論について学習する。離散時間信号の周波数特性を導出するために必要となるz変換、離散フーリエ変換等の数学的ツールを学んだ後、離散時間信号システムのインパルス応答、伝達関数と周波数特性の関係を理解する。
到達目標
[Learning Goal]
1. 情報通信システムにおける信号処理の重要性と離散時間信号に対する周波数の概念を理解する。
2. 離散時間信号(ディジタル信号)の表現法とその処理、連続時間信号(アナログ信号)との関係を理解する。
3. 標本化定理を理解する。
4. 高速フーリエ変換による離散フーリエ変換演算量の改善を理解する。
5. 離散時間信号システムの伝達関数と周波数特性の関係を理解する。
履修上の注意
[Notes]
履修の要件:「フーリエ解析」を履修していることが望ましい。
その他  :前回までに学習した内容を必ず復習した上で出席すること。
授業計画とスケジュール
[Course schedule]
1. 概要説明
 ・情報と信号、信号の分類、アナログ信号処理とディジタル信号処理、ディジタル信号処理の利点と欠点について概説する。
2. フーリエ変換、ラプラス変換の復習
 ・連続時間信号とその周波数スペクトルの関係をフーリエ変換、ラプラス変換を通して復習する。
3. z変換1
 ・連続時間信号の議論を離散時間信号へ拡張する。z変換の定義、z変換の例、ラプラス変換とz変換の関係について述べる。
4. z変換2
 ・z変換の性質、逆z変換について述べる。
5. 離散フーリエ変換
 ・連続時間信号に対するフーリエ級数、フーリエ変換を離散時間信号へ拡張する。離散フーリエ変換の定義、性質について述べる。
6. 高速フーリエ変換
 ・高速フーリエ変換のアルゴリズムを説明する。離散フーリエ変換と比較して、演算量が軽減できることを示す。
7. 標本化定理
 ・連続時間信号に含まれる最大周波数と離散時間信号の関係をスペクトルの観点から概説する。
8. インパルス応答と伝達関数、離散たたみ込み
 ・離散時間システムにおけるインパルス応答と伝達関数の関係、および離散たたみ込みについて述べる。
9. 周波数応答と離散時間システムの安定性
 ・伝達関数を用いた離散時間システムの周波数特性の導出を行う。またシステム安定性について述べる。
10. ディジタル積分器、コムフィルタ
 ・簡単な離散時間システムの例を挙げ、インパルス応答、伝達関数、周波数特性を導出する。
11. ディジタル信号システムの縦続接続,並列接続
12. IIRシステムとFIRシステム
 ・IIRシステムとFIRシステムの定義、一般形について説明する。
13. フィルタの種類と設計、周波数変換
 ・理想フィルタとその種類、アナログフィルタの設計方法について概説する。
14. インパルス不変法を用いたIIRフィルタの設計
 ・アナログ伝達関数を出発点として、インパルス不変法でIIRフィルタを設計する。
15. 総括
成績評価方法と基準
[Grading policy (Evaluation)]
授業科目の目標が達成されているかどうかをレポート、期末試験、学習態度により総合的に評価する。評点の配分は、期末試験60%、レポート30%、出席・学習態度10%とする。
教科書
[Textbook]
教科書 : 「ディジタル信号処理」第2版,萩原将文(著),森北出版
参考書 :
自主学習ガイド及び
キーワード
[Self learning]
授業終了時に次回の授業箇所を指示するので、テキストの該当箇所を熟読すること。フーリエ変換、ラプラス変換をよく復習しておくこと。定期的に配布する問題プリントを全問解くこと。
キーワード:離散時間信号、離散フーリエ変換、z変換、標本化定理
開講年度
[Year of the course]
28