授業科目名(和文)
[Course]
計算機アーキテクチャ
授業科目名(英文)
[Course]
Computer Architecture
学部(研究科)
[Faculty]
情報工学部
学科(専攻)
[Department]
人間情報工学科/スポーツシステム工学科
担当教員(○:代表教員)
[Principle Instructor(○)
and Instructors]
○佐藤 洋一郎  自室番号(2406)、電子メール(sato**ss.oka-pu.ac.jp)
※利用の際は,** を @に置き換えてください
単位数
[Point(Credit)]
前期 2単位
対象学生
[Eligible students]
3年次生
授業概略と目標
[Course description and Objects]
コンピュータの利用形態は、ネットワークを介した複数のコンピュータの共同あるいは協調利用に変貌している。しかし、コンピュータを有効に利用するためには、その構造・動作原理・性能を理解しておく必要がある。コンピュータはソフトウェアとハードウェアにより構成されるが、その性能は、CPUのクロック周波数、メモリの容量だけでなく、CPUにどのような機能を持たせるのか、メモリをどのように使用するのかにより、大きく異なってくる。本講義では、後者に焦点絞って、コンピュータのハードウェア構造とその有効利用法について学ぶ。
到達目標
[Learning Goal]
1.基本的なコンピュータの構造と機能を理解する。
2.CPUアーキテクチャのキーポイントとなる項目を理解する。
3.メモリの有効な利用方法を理解する。
4.プリンタ,ハードディスク等の機器とCPUとの関係を理解する。
履修上の注意
[Notes]
「計算機工学入門」、「データ構造とアルゴリズム〈アルゴリズムとデータ構造〉」、「論理回路〈ディジタル回路〉」を履修し、コンピュータの概念的な構造、論理回路の構造等を理解しておくことが望ましい。
授業計画とスケジュール
[Course schedule]
 1.授業の概要の説明
   学科の教育プログラムにおける本講義の位置づけを理解するとともに、計算機アーキテクチャの概念、歴史について学ぶ。
 2.基本アーキテクチャA :基本構成、命令セット
   ノイマン型コンピュータの基本構成を理解するととともに、ソフトウェアインタフェースとしての命令セットの概要を学ぶ。
 3.基本アーキテクチャB :命令形式
   命令セットを構成する機械語命令の分類及び表現形式について学ぶとともに、アドレス指定方式について理解する。
 4.基本アーキテクチャC :命令の実行シーケンス
   機械語命令を実行するとき一般的な手順を学ぶ、CPUの構成要素の動きを理解する。
 5.データの表現A :固定小数点、浮動小数点
   コンピュータ内部における数値の表現形式として、整数用の固定小数点表示と実数用の浮動小数点表示の方式について学ぶ。
 6.データの表現B :文字、画像
   コンピュータ内部における文字の表現形式として、ASCII、Unicode、シフトJIS等の割り当て方法を理解するとともに、デジタル画像の表現方法を学ぶ。
 7.制御アーキテクチャA :制御方式
   コンピュータの制御方式として、配線論理とマイクロプログラムについて、その概念と特徴について理解する。
 8.制御アーキテクチャB :命令実行順序制御(パイプライン)
   機械語命令の高速実行に必須の制御技術であるパイプライン方式の概念と実現方法について理解する。
 9.制御アーキテクチャC :割り込み
   機械語命令の実行制御や入出力装置の管理に必須の制御技術である割り込みについて、要因の種類、処理手順及び実現手法を学ぶ。
10.メモリアーキテクチャA :仮想メモリ方式(概念、仮想メモリ機構)
   マルチプロセスを実現する際に主メモリを効率的に利用するための仮想メモリ方式の概念や構造を学ぶ。
11.メモリアーキテクチャB :仮想メモリ方式(ページング方式)
   仮想メモリを物理的に分割管理するページング方式の概念を理解するとともに、その実現手法を学ぶ。
12.メモリアーキテクチャC :仮想メモリ方式(アドレス変換機構)
   仮想メモリ空間と実メモリ空間との間でのアドレスの変換手法を理解するとともに、具体的な変換機構の構造を学ぶ。
13.メモリアーキテクチャD :仮想メモリ方式(セグメント方式)
   仮想メモリを論理的に分割管理するセグメント方式の概念を理解するとともに、その実現手法を学ぶ。
14.入出力アーキテクチャA :入出力装置の種類とその管理
   入出力装置の機能と分類、入出力装置の接続形式及び入出力制御機能について理解する。
15.入出力アーキテクチャB :チャネルの種類
   入出力装置の制御機能の一実現方式であるチャネルについて、その概念や具体的な実現手法を学ぶ。
成績評価方法と基準
[Grading policy (Evaluation)]
講義中にレポート課題を提示しその講義中あるいは次回の講義の冒頭で提出させ、期末試験を第16回目に実施する。上記目標の達成度を評価する際の配分は、試験結果70%、レポート評価30%とする。なお、出席率が2/3以上を、期末試験の受験資格とする。
教科書
[Textbook]
教科書:「コンピュータアーキテクチャの基礎」、柴山著、近代科学社
参考書:「計算機アーキテクチャ」、齋藤、大森著、オーム社
自主学習ガイド及び
キーワード
[Self learning]
教科書に掲載されている全ての問題を必ず自分で解いておくこと。また、授業の最後に次回の授業内容を指示するので、教科書の該当部分を必ず読んでくること。

キーワード:CPUアーキテクチャ、メモリアーキテクチャ、入出力アーキテクチャ、シーケンサ
開講年度
[Year of the course]
28
備考 特になし